- 株式会社コスモビューティー
従業員数 1173名 * 資本金 9億2,138万円 *<総払込資本金額> 本社所在地 大阪府大阪市 創業 1949年7月 事業内容 医薬部外品・化粧品・
動物用医薬部外品の製造、販売等* 2023年3月現在(海外グループ企業含む)
利用製品サービス:Factory-ONE 電脳工場MF(MRP版)/EXtelligence EDIFAS
株式会社コスモビューティーは、1949年、工業用特殊洗剤の製造販売からスタートさせ、近年では化粧品・医薬品・医薬部外品を手掛ける清浄・清潔・美化に関する総合メーカーとして幅広く事業を展開。商品コンセプトから企画立案、製品化までのすべてを一貫して請け負うOEM・ODMのプロフェッショナル企業として、年間4000件の試作実績、海外対応力を強みに、国内最高水準のクリーン工場から確かな品質、世界標準コストの製品を提供されています。
2020年、他社生産管理システムからの切り替えで「Factory-ONE 電脳工場MF(以下、電脳工場)」を導入。その後、電脳工場と連携可能な弊社クラウド型EDIシステム「EXtelligence EDIFAS」も活用いただき、積極的に効率化に向けて取り組まれています。また、今後は製造業のDX化を課題に、“この先も100年続く企業”を目指し、成長を加速されています。
今回は、エクスとの出会いの時点から振り返り、近年の取り組み、将来への展望など、管理者の方々にお話を伺いましたので、ご紹介致します。
データの自動連動とインターフェースの連携のしやすさを一番に考えて
ー 電脳工場を導入された、きっかけを教えてください。
電脳工場を導入する前にも生産管理システムを利用していましたが、データのはき出しができず、他システムとの連動がとれないのが懸念点でした。化粧品業界は出荷チェックが重要なので、システムをフルで入れ替える必要性もあった。特に、物流システムの運用では、製品の入荷、移動、払出を現場のパソコンで管理すると効率が悪いので、バーコードリーダーを使った管理に変えることで、時短を目指していました。その為にも、新しい生産管理システムには、他システムとの自動データ連動、そしてインターフェース面での連携しやすさを求めていました。
8、9社検討したが、電脳工場に決めた理由は、①オープンソースである ②データ出し入れがスムーズ ③価格という点ですね。確かに、プロセス製造業向けの生産管理システムも検討し、項目などは充実していると思いましたが、トータルで見ると電脳工場の方が必要とする機能があると判断して見送りました。結果、電脳工場の導入後は手厚いサポートも受けれて、本当に良かったです。
中小企業こそ、属人的な要素を減らすことを目的に
ー 電脳工場の導入はどのように進められましたか。
まず、(管理者が)ベースが決まってない段階で、「失敗してもいいから」とテスト運用を現場に迫って、2、3度とやり直しの失敗をしたことを思い出します。その原因は、システム移行する際のマスターの整備が甘かったこと。つまり、新システムの運用に合った整備ができていなかったのです。中小企業こそ、システムを刷新する時は属人的(ファジー)な要素を減らすことを目的に、細かいところまでマスター化することを最初から考えて取り組むべきだと思います。例えば、ローカルルールを人の頭の中に納めておかず、明文化し、マスター化しておくべきですね。
また、運用を遂行するために、メンバーに対して意識したことは“社内ミーティングを小まめに行う“ことでした。これは本当に良かったです。移行に関して、メンバーは粛々と作業を進めていたので、軌道修正するためにミーティングを行っていました。そこには社長も参加し、広い視野で方向性を決断していただいて、道を決めていくことが重要だったと思います。
「新しいことに取り組んでいこう」という文化が生まれた!
ー 導入効果をお聞かせください。
移行当初、メンバーの中には変化を好まず、乗り換えに反対する声も上がったが、今では「時短になった」「使いやすくなった」と言っています。前のシステムでデータの打ち替えの必要性があったが無くなったり、受注から出荷までのデータが一気通貫で見られるようになったりした点が理由に挙げられます。Excelで管理していた在庫管理を、電脳工場で可視化し、ロットの出荷管理もできるようになったこと、外貨対応していることで、Excelの利用は随分減りました。また、物流システムとリアルに連動しているので、在庫データの精度も上がりました。
それから、“合格した製品しか出荷できない”といった「ゲート」という仕組みなどについても、前は話す余地がなかったのですが、今は余裕ができ、品質管理が向上しました。そして、何より色々な新しいことに取り組んでいこうという文化が生まれましたね。
●クラウド型EDIシステム「EXtelligence EDIFAS」導入にも効果があった
完全な一気通貫のシステムになることを目指して
ー 今後の取り組みについてお聞かせください。
現場は働き方の変化を求めないだろうが、経営層、管理者側は合理化を考え、システム導入、現場の見える化を常に考えています。EDI、物流、秤量など、多数のシステムをデータ連携させ運用しているが、完全な一気通貫のシステムとなることを目指しています。また、品質管理、原価管理、スケジューラーなどもシステム導入することで、業務時間を減らし、リアルタイムにデータを把握して業務内容の精度を高めていきたいと思っています。
世間では工場のオートメーション化が進んでいることを把握しているが、OEMでお客様のブランドを作る企業としては全てをオートメーション化させることは、完成する製品を限定的なものにしてしまう恐れがあるのでできないと捉えており、柔軟なオートメーション化を取り入れるべきと考えていますね。
また、ベトナムにある子会社に対して電脳工場の展開を検討しています。現在、独自で開発したスクラッチ型システムが稼働しておりますが、特に手配、発注管理がブラックボックス化しており、発注金額、発注量などの数値に誤差が多く発生しています。今後は日本主導での統制管理を目指し、1次ステップとして電脳工場の所要量計算機能を利用し、発注金額、発注数の精度を向上させます。そして、将来的にはベトナム工場に電脳工場を導入したいと考えています。弊社はベトナムだけでなく、多数の海外進出を検討しているため、電脳工場の海外版(電脳工場GL)にも期待しています。
データを活用した次の改革に取り組み、DX化を推進したい!
ー 御社が考える“DX化”をお聞かせください。
経営層はDX化を推進(命令)しており、取り組みが「遅すぎる」と言われている。IT投資していることを一過性にせず、データ活用した次の改革に踏み出さなければいけないと思っています。紙などでアナログに残っているデータは勿体ない資産なので、これらをデジタル化し、分析し、もう一歩先の課題に取り組むのがDX化の本質だと捉えています。
日本の少子化は分かっていることであり、今後の採用は難しいことなので、正確に淡々とした仕事を機械に任せ、人間はクリエイティブな仕事をしてくださいというのがDX化推進を考える根本にあります。
ー エクスに望むことはございますか。
色々なシステムの連携を考えているが、エクスは製造業が求めることをよく知っていると思うので、最新情報を含めた提案や話し合いの場をどんどん設けて欲しい。また、業務に入り込んでもらって(知ってもらって)、提案サポートしてもらえたら、IT化が早く進むのではないかと期待しています。
interviewee
(先頭写真左より)
購買部 部長 石川 裕志様
IT部 課長代理 石原 治様
執行役員 中川 忠洋様
トップからのメッセージ
清浄・清潔・美化に関するモノ創りを通して、
人と社会を綺麗にする会社で有り続け、
この先も100年続く企業になりたい。
代表取締役社長 山添 隆様
エクス・営業からコメントコスモビューティーの皆さま、ありがとうございます。今後も、多くの課題に積極的に取り組まれる御社をサポートし、業務効率化に貢献していきたいと思っております。