千代田合成株式会社様 プラスチック製品製造業MRP版
オーダーメイドシステムからの切り替えで属人化から脱却!
1947年の創業以来、日本のプラスチック技術の発展とともに歩んできたプラスチック成形加工メーカーで、自動車部品やシャワートイレ部品を製造・販売されています。研究開発を得意とし、金型設計から成形加工、完成品への塗装・印刷まで一連の工程を行い、確かな技術により生み出された品質の高さで各方面から高い評価を得ています。2012年にはタイ法人であるCHIYOTA GOSEI(THAILAND)を設立。
千代田合成株式会社
武豊工場 統括 主担当 楠居 道雄 様
新システム導入の経緯
切り替え前のシステムは2000年問題をきっかけにオフコンシステムからオープン系へ刷新したもので、その後、2014年4月のWindows XPサポート終了がきっかけとなり新システム導入を検討しました。切り替え前のシステムには特に問題はなく、最初はバージョンアップも検討し試算しましたが、膨大な工数となり刷新することにしました。会社にはシステム部門はなく、前職で基幹システムの要件定義や開発、導入を行っていた経験から私一人が見ていましたので、何かあったときのためにソフト会社と連携しておいた方がいいと経営者を説得し、切り替えに踏み切りました。
システム選定のポイント
メインSEが退職などされると対応が疎かになりますので、オーダーメイドシステムは考えませんでした。導入費用についてもオーダーメイドは高額になりますので、パッケージ導入を前提に考えました。
まず、MAX18桁という当社の品番桁数を管理することが可能かが重要なポイントになり、自分の知っているパッケージ会社数社に問い合わせをしたのですが、桁数が足りないものや予算がかけ離れてしまうものばかりでした。名前だけは聞いたことがあった「Factory-ONE 電脳工場」のパートナーに取引している会社があり連絡をしたところ、品番桁数も問題なく、パッケージで樹脂成形会社への導入事例もあり、「このシステムなら何とかなるだろう」と選定しました。
システムの導入において苦労した点
導入が決まってからはまずフィット&ギャップ分析をし、要件定義だけで6~7カ月、詳細部分も含めると1年ぐらいかけました。一番苦労をしたのはデータ移行です。パッケージのテーブル仕様に合わせるため、稼働まで大半の時間を費やしました。データ移行を外注先に丸投げしても結局その都度こちらも整合性を確認しなければいけないので、それならば自分でしようと勉強して設計をしました。データ移行を通じてシステム操作・システム運用を想定したことにより、システムの中身がわかり一歩踏み込んだ知識を得られたように思います。例えばある区分の設定で悩んだとき、その区分の意味をしっかり解析することで当社の運用に適しているか否かを判断し、的確な区分設定ができたと思っています。
2014年の8月カットオーバーですので、その日付を境に過去のデータは旧テーブル、以降はFactory-ONE 電脳工場のテーブルというようにカスタマイズして、アプリケーションを切り替えるようにしました。作業には苦労しましたが表向きには問題なく、過去のデータも検索できます。自動車関係では10年前の部品をいつ売ったか、いつ出荷したかといった情報は大事で、特にリコールがあったときに、かなり前までさかのぼらないといけない。出荷実績などは実データとして有効なのでどうしてもデータを捨てられないというのがあり、過去のデータも保存することができたのは成果だと考えています。
システムが変わることで操作面は当然異なります。その中で一番懸念したのが、切り替え前のシステムの伝票は多品一葉形式、Facory-ONE 電脳工場MFは一品一葉形式という点でした。不安を払拭できたのはOK継続機能で、その機能を活用することを実務担当者に説明し、操作練習することで大きな問題はありませんでした。見た目の項目が多いので最初は圧倒されていた部分もあったのですが、「必要なのはこの部分だけだよ」と丁寧に説明するようにしました。
新システム導入で良かった点と今後の取り組み
当初はなるべく運用をパッケージに合わせることでカスタマイズを抑える計画を立てていましたが、それでも当初の予算を上回るカスタマイズ費用となりました。ただ、無理に運用面を合わせなかったことでトラブル回避ができたと思っています。それに一度トラブルが発生したらその度合いに応じてリカバリ費用が膨大になります。切り替え前のシステム自体には特に問題はなかったのですが、バージョンアップの見積もりでは新システムの倍の金額でも完成できない感じでしたし、高いパッケージが多い中で低価格で切り替えができたのはよかったです。
まだ標準機能で活用していない機能はたくさんあります。先日も単価改定の処理で「単価一括取込」機能を活用するため、Accessで単価改定を手助けする機能を作成したところ、工数低減に繋げることができました。そのまま使用できるか否かの検証は必要ですが、原価管理など未使用の機能を今後活用できればと考えています。標準機能の多さはFactory-ONE 電脳工場のメリットだと感じています。
主要製品のご紹介
※記載の肩書きや数値、固有名詞はインタビュー時のものであり、変更されている可能性があることをご了承ください。
企業プロフィール
本社所在地 | 愛知県名古屋市瑞穂区甲山町2-12 |
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武豊工場 | 愛知県知多郡豊町大字富貴字高代6-15 |
設立 | 1947年4月 |
資本金(万円) | 2,000 |
従業員数 | 75名 |
事業内容 | 自動車用電装部品、自動車用車体部品、家庭用シャワートイレおよび家庭用健康器具部品などのプラスチック成形品の製造 |
URL | http://www.chiyota.com/ |